特定技能「外食業」受入れ停止は業界に大きな衝撃
特定技能「外食業」の新規受け入れ停止は、外食業界全体にかなり大きな衝撃をもって受け止められています。
まず、特定技能全体の人数の推移を簡単に見てみましょう。
■ 特定技能全体の人数推移
2019年(制度開始):ほぼゼロからスタート
2022年:約13万人
2023年:約20万人
2024年:約28万人
2025年:約38万人
制度開始からわずか数年で、特定技能外国人は急速に増加しました。
特にここ2~3年の増加は非常に大きく、特定技能制度が日本の人手不足を支える重要な制度になっていることが分かります。
そして、政府は今後も特定技能外国人が増えていくことを前提に制度を設計しています。
2024年には、特定技能1号の今後5年間の受入れ見込数を、従来の約34万5,000人から82万人へと大幅に引き上げました。
■ 外食業で何が起きたのか
今回、特に大きな問題となったのが「外食業」です。
外食業分野では、2024年度から2028年度までの5年間について、当初は最大5万3,000人の受け入れが見込まれていました。
ところが、外食業の特定技能1号在留者は急速に増加。
2025年12月末には約4万3,900人となり、2026年2月末には約4万6,000人に達しました。
このまま増加すれば受入れ見込数を超えることから、政府は2026年4月13日以降、外食業分野の在留資格認定証明書の交付を一時停止する措置を取りました。
現在は5万人を受入れ上限として運用されています。
これは、これまで外国人材の受け入れを拡大してきた流れから考えると、外食業界にとって非常に大きな出来事です。
■ それでも人手不足は解消しない
ただ、ここで考えておきたいことがあります。
外食業で受け入れられる外国人材が5万人程度になったとしても、外食業界全体の人手不足を考えれば、決して十分な人数とは言えません。
政府の最新の制度設計でも、外食業では2028年度に約25万6,000人程度の人手不足が見込まれています。
生産性向上や国内人材の確保を進めてもなお不足するとされ、その不足分を補うために外国人材の受け入れが必要だとされています。
つまり、今回の受け入れ停止は「外国人材がもう必要ない」という話ではありません。
むしろ、深刻な人手不足が続いているにもかかわらず、受け入れ人数には上限があるということです。
■ 外国人材の受け入れを考える企業は早めの準備を
新しい政権が外国人材政策を見直す場合でも、すでに決定されている制度を簡単に変更できるわけではありません。
しかし、今回の外食業のように、制度の運用によって受け入れが停止されることは実際に起こっています。
つまり、外国人材の受け入れを検討している企業にとっては、
「必要になってから考える」
では遅い可能性があります。
今後も、分野ごとの受け入れ人数や制度運用に変更が加えられる可能性があります。
もし外国人材の受け入れを検討されているのであれば、1日でも早く、そして一歩でも早く準備に取り掛かることをおすすめします。
外国人材の受け入れは、単なる人手不足対策ではありません。
これからの企業経営において、外国人材をどのように活用していくのか。
今のうちから考えておくことが、重要になってくるのではないでしょうか。
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